サービスデスクはユーザーが問い合わせる窓口であり、企業の唯一の対応の要として重要なポジションです。クレームの対応から自社のサービスや製品の発信、システムの不具合の対応や技術サポートまで扱う企業もあります。業務の量が多いので、常にサービスデスクのスタッフは処理に追われて多忙です。サービスデスクのシステムは、登場してから30年以上が経過しているITILの1つです。ITILは、ITシステム管理を利用者の立場から見直したものです。大手企業やシステムインテグレータの運用部門を中心にして、ITILは広まっています。サービスデスクを導入すれば、複雑になった情報を分かりやすく可視化して、頻雑な事務処理は自動化されます。業務が整理され、問題点や改善が必要な部分が分かりやすくなり、把握も早くなります。
4つの種類に分けられるサービスデスク
サービスデスクには4つの種類があり、その中でローカルサイトや会社のあるビルの中などのユーザーに近い所に置かれているローカルサービスデスクは、お客様と対面で対応するので密なコミュニケーションが取れ、問題解決が早くなります。問い合わせを集中させて、情報の管理をまとめている中央サービスデスクの拠点は1カ所です。コストの削減に役立ちますが、離れた現地に出向いての対応は早急にはできません。1つのサービスデスクとして幾つもの拠点を連携させているバーチャルサービスデスクは、専用のアプリケーションや通信技術で各所を繋いでいます。在宅のスタッフが多く活躍するフォローザサンは、問題を日本で解決できなければ中国で引き継ぐというような、1カ所で解決できない問題を世界の拠点の連携によって解決していきます。情報の共有はできませんが、中央で統括されているので365日24時間のサービスが受けられます。
サービスデスク導入で企業のコスト削減
ITILのサービスデスク導入は、顧客満足度を高めます。お客様とのコミュニケーションや問い合わせだけでなく、インシデント管理やクレーム管理、問題解決を同時に行うサービスデスクに利用者は大きな安心感を持ち、企業は顧客からの信頼を得ることができます。サービスデスクによって、問い合わせを始めあらゆる情報を一括管理して共有もできます。情報の散逸を防止してサポートや業務を効率化する情報の一元管理は、企業のコストも削減します。IT関連の高い専門性が必要とされるサービスやシステムを提供している企業ほど、サービスデスクの導入は必然です。お客様とのコミュニケーションも問題点の共有もできないので、サービスデスクがなければサービス品質や顧客満足度の更なる向上は期待し難くなります。